はるか昔、私(Yuzu)がまだ大学生だったころ、関東地方のとある居酒屋でアルバイトをしていた。
そのバイト先では大学の後輩もたくさん働いていて、わいわい楽しかった。大学の知り合いもよくお客さんとして来てくれるので、わいわい楽しかった。
そのお客さんの中にはもちろんバイトの後輩の友人もいて、よく来るので私もよくおしゃべりをする仲だった。学部が違うし私の後輩ってわけじゃないんだけど「Yuzuさん!」とか言ってくれて面白かった。
さて、そんな楽しい日々を送っていたある日、私の母がアパートに遊びに来ることになった。私は他県から引っ越して一人暮らしをしていたので、母も地元からはるばる遊びに来てくれた。
ちょっと買い物したり、バイト先で飲んだり食べたり、それで家に帰ってしゃべったり。母とは友人のように仲が良いので、その日も楽しく遊んだ。
夜、自宅のアパートでしゃべっていたら少しお腹が空いたので、最寄りのセブンに行こうということになった。夜中の11時近かった。
セブンに向かうと、灰皿の横に何台か単車と原付が停まっていて、やんちゃっぽい男の子がたむろしていた。まあ同じ大学の連中なんだろう。この時間帯のセブンならいつもの光景だ。
母も私もそこそこ治安が悪い県出身なので、割と慣れている。母は「この辺もさあ、こんな感じなんだね〜」とか言っていた気がする。
セブンに入ろうとすると、そこにいた数人の男子の1人がこちらに向き直って「Yuzuさん、お疲れっす!」と言った。例の後輩の友人だったのだ。
私は、別にその辺で幅を利かせていたわけでもないし、そもそもこの子の学部の先輩とかでもないのだが、あいさつされたからには無視するわけにいかないので「おう」と一言だけ答えた。うつむき気味に(笑)。
だのにその後輩くんは「お友達っすか」と、事もあろうに会話を発展させようとしてきたではないか。なぜこの世の人間たちは隙あらば会話を広げようとしてくるのだろう。怖い。
私は「や、これお母さんだから、あの、ごめん、空気読んで」とハッキリしない要求をした。なんか「お母さんめっちゃ若いじゃないですか、友達みたいっすね」とか言ってたような気がするがもうよく覚えてない。酔っ払ってたし。
母は、なんか勘違いしたのか笑いを堪えていたような気がする。もうなんか覚えてない。酔っ払ってたし。でも絶対何か変な勘違いしてるよなと思って、後でちゃんと説明しておいた。
なにが言いたいかっていうと、無邪気な後輩(っていうか後輩の友人!)を持つとたまにちょっとだけ恥ずいという話である。
その日セブンで何を買ったかだって覚えていない。


